さいちゃん、銀行辞めたってよ

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10年前にmixiで書いた日記が想像以上にヤバすぎた件。銀行に就職した因果関係もあるかもしれない。

mixi...かつて一世を風靡したSNSの帝王。

誰もがマイミクを求めてネットの海を徘徊した。「マイミク100人できるかな」は天才テレビ君の子役を中心に爆発的にヒットし、「マイミクを訪ねて三千里」という本は当時の直木賞にノミネートされた。「マイミクの衰退と初音ミクの誕生の相関性」という論文はノーベル文学賞を取ること間違いなしと言われていたが、あと一歩のところで「マイミク?ミック・ジャガーの方が偉大だろ?」に敗れてしまったことはあまりにも有名な話だ。

 

そんな当時を賑わせたmixiも次から次へと台頭してくるSNSにその座を奪われてしまった。twitter、facebook、instagram...。時代は次へ次へと移り変わる。昨今の若者はおそらくマイミクという言葉すら知るまい。

 

私は、そんなmixiを、ふと思い出して、ログインしてみた。当時の私は大学生で、人を面白がらせるような日記を好んで書いていた。もう忘れてしまったけれど、当時の自分がいったいどんなことを書いていたのか、気になって見てみることにした。もう10年ほど前の話だ。昔を振り返るのが少し怖い気もする。だけど開いてみた。まるでパンドラの箱を開けるかのように、おそるおそるだが、好奇心からログインしてみた。

 

そこには、当時書いた日記が残っていた。その中から一つ、興味深いタイトルの物を見つけた。タイトルは「ATM」。かつて私が働いていた銀行に当たり前にあるものだ。そして日記の内容を見て、私は驚愕した。今からその全貌を写そうと思う。

 

先に言い訳を言っておく。当時の私はおそらく18歳とか19歳そこらのただの一人の少年で、若かった。ただただ若かった。そしてただただ、私は何かに訴えたかったのかもしれない。叫びたかったのかもしれない。ATMに対して。正直、もう公開するのが怖い。だが見つけてしまった以上、成仏させてあげるのが親の使命と言うものだ。この記事を読んで、私の印象が変わる人も大勢いるかもしれない。先に言っておく。ごめんなさい。

 

10年前に書いたATMという日記

 

『最初にあやまっておくね! 


本当にゴメンなさい! 


俺のくせにゴメンね! 


猿ゲッチュのくせにゴメンね! 




誰が猿ゲッチュやねん! 



でも、俺が実際に感じたコトを正直に言うね! 


よくアプリの更新情報で「動物が病気になりました。助けて下さい」 


ってのを見る度に「俺には君達を助けることはできないんだよ…だってクリックしてもただアプリの説明しか出てこないんだよ…」 


って自分の無力さに嫌気がさすよ! 


ちきしょー!! 


俺はハツカネズミ1匹も救えねぇ!! 




話ガラっと変わるんだけど、あのバカATMどうにかなんねぇ? 


例えば、お金を預け入れするときにまず、カードを入れて最初に暗証番号を押すでしょ? 


その時「あれ?俺、いま暗証番号押し間違えたかも?」 


ってたまに不安になるでしょ? 


でも意外とすんなり次の手続きになるから「大丈夫だったか」って安心してお金入れるでしょ? 


で「この金額でよろしいですか?」って表示でて「はい」を押すでしょ? 


そしたら「しばらくおまちください」て表示がでてウィ~~ンって札を数えてる音がして最後に「ピッ」てなって画面に 











「暗証番号が違います」 



あ゙ぁぁぁぁぁぁぁ!!?? 



だったら最初から言えやボケぇ!!! 


間違えた時点で教えろやぁぁぁ!! 


優しくやんわり伝えろやぁ! 


何、俺をもて遊んでだよボケぇ! 


もうちょいで告白するとこだったわ!! 


それにだから俺ちょっと最初に不安になったじゃん!! 


ちょっと自信失いかけてたじゃん!! 




「俺の球じゃ甲子園には行けないよ…」 


ってそんな自信を失いかけてた時に勇気をくれたのは誰!!?? 


君じゃん!! 


ATMじゃん!! 


最後まで責任とってよ!! 


つーか機械がバカってもう救えねぇ!! 


ハツカネズミも救えねぇ! 


夏祭り金魚一匹もすくえねぇ!! 



… 



そして今なんか俺ちょっと「救えない」がかかって上手いこと言った感じになってない? 

 

 

 

...』

 

 

・・・以上だ。

 

10年後に見てみた感想

 

マジでヤバい。ヤバすぎる。さっきこの日記を見つけた私は震えたよ。今もパソコンを打つ手の震えが止まらない。

 

待ってほしい。今、「読者をやめる」ボタンに手を伸ばしているあなた、そしてフォローを外すボタンをタップしそうになっているあなた。この妄言狂のブログなど金輪際見たくもないと思ったかもしれないが、少しだけ待って欲しい。

 

まず、この日記、キャラがよくわからない。だが、言い訳をさせてほしい。

当時の私の日記は、信じられないかもしれないが、爆発的に人気があった。「早く日記を書いてくれ!」「面白すぎる!」「クレイジーだ!だけど好きだよ!」等々、マイミクたちから多大なる反響を受けた。

 

勿論こんな内容ばかり書いていたわけでもないのだが、その時はいかに人を笑わせるかに重点を置いて、自分のキャラ設定をかなり間違えていたのだろう。10年後に見てみてよくわかる。当時、かなり面白いと持て囃されていた私の日記、2018年現在に見てみて思う。クソつまらねえ。面白いと言ってくれていたみんなは気を使っていてくれたとしか思えない。

 

そしてサルゲッチュが懐かしい

 

動物のアプリのくだりは、もはや何のことかわからない

 

そして、タイトルにもなっているATMの話、死ぬほどどうでもいい

 

だが、当時私は、ATMに物申したかったのだろう。そう思う。ユーザーの間違いをすぐに指摘せず、弄ぶかのようなATMに、怒りをぶつけたかったのだろう。そう思う。

 

銀行に就職した私

 

それから数年の後、大学を卒業した私は何の因果か銀行に就職した。就職当時は既にmixiの時代は終わっていて、この日記の存在すら忘れていた。だけど私は銀行に就職した。私はもしかしたら、心のどこか奥底で、ATMを変えたかったのかもしれない。暗証番号を間違えたらすぐに教えてくれるような、そんなATMに、この手で変えたかったのかも知れない。

 

だけど銀行に5年勤めた後、私はメーカーに転職した。その時も勿論、mixiの日記なんて頭になかった。でも本当は導かれていたのかもしれない。心のどこかで思っていたのかもしれない。銀行にいたって、ATMは変えられないことに。ATMを変えるのは、ATMを作っているメーカーだってことに。

 

そして私は現在、気づいた。私が今いるのはATMを作っている会社ではないことに。私はまた転職する運命なのだろうか。この手でATMを変えられるその日まで、転職し続ける運命なのだろうか。

 

いやしかし、待てよ。もうATMは直っているのかもしれない。暗証番号を間違えたらすぐに教えてくれるかもしれない。なんせあれから10年経っている。そうだ、きっと直っている!

 

10年後、ATMで暗証番号を間違えてみた

 

私は少し緊張しながら、最寄の金融機関のATMを使い、暗証番号をわざと間違えてみた。なんと、ATMは、そこですぐに、間違いを、指摘して、

 

 

 

 

 

くれなかった...。

 

 

 

何一つ、変わっていなかった。間違いを指摘してくれず、そのまま画面は次へ進み、金額を入力して、そこで初めて最初からやり直せと言われた。

 

私は10年後も弄ばれたのだ。ATMに。 

ATMは私の思いに応えてくれなかった。

そして私は思った。銀行は昔から変わってないんだなって。

銀行も、変わらないといけない。変わってほしい。

まずは、ATMから。

 

(fin)