七回目のカタルシス

日々の記録と記憶

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会社の後輩の女の子とその女友達とのカオスな飲み会に行ってきた結果

会社の後輩(以下、佐々木希)と、ベトナムの会社に転職するというその女友達に誘われて、何ともよくわからない奇怪な飲み会が始まった。女友達は今度ブログを始めるらしく、周りにブログをしている人がいないため僕が召集されたわけだ。女性二人と飲みに行く機会を得るなんて、ブログを始めて良かったと心から思った。もしかしたらこの日のために僕はブログを書いていたのかもしれない。いやそうに違いない。

 

だが、真面目で紳士すぎる僕には一つ大きな懸念事項があった。彼女は本当にブログを始める覚悟が出来ているのだろうか。

 

ブログなんて、わざわざしなくたっていいものだ。何のために始めるのか。趣味なのか、娯楽なのか、小遣い稼ぎなのか、それとも将来フリーランスを見据えて...?目的が不明確だった。いづれにせよ、生半可な覚悟だときっと長続きはしないだろう。

 

僕みたいに毎日ブログを更新し、「SEO対策ここに極まれり」と言わんばかりの上質なタイトルや重要なキーワードを文中にふんだんに盛り込み、どんな競合分野でも確実にGoogle検索上位を狙っていけるような(SEO代表作>>>ある穏やかな朝 - さいちゃん、銀行辞めたってよ)、そんな熱い記事を書き続ける覚悟があれば何も問題はないのだけれど。

 

そんな一抹の不安を抱えながらも、僕は誘われるままに飲み会に行ってきた。

(ここまでの話の流れがわからない人はこちらからお読みください)

www.saichanblog.com

カオスな飲み会スタート

 

ブログの話をするという目的で開催されたこの飲み会であるが、僕は正直あまり話をしたくなかった。アルコールが入ってボロが出てしまうことが恐かった。自分のブログが特定されてしまうことは何ともしても避けたかった。僕の目の前には会社の後輩(佐々木希)が座っていて、先日その子と二人で飲みに行ってきた時の心情を赤裸々にブログに綴っていたためだ。

 

ブログがばれて、

 

へー、もしかしてこの前私とワンチャン狙ってました?

 

とか面と向かって言われたら、僕はどこに逃げていいかわからない。何と言い訳したらいいかわからない。

 

狙ってましたが何か?

 

くらいの胆力が必要なのだろうか。だが、仮にそう答えると、

 

奇遇ですね。私もです。

 

と返ってきて互いにハッピーな関係になることもあり得るのではないか。

なんてウルトラハッピーエンディングはこのブログには向いていないだろうから、そんな妄想はこの辺にしておこう。というより、この妄想の現実化はウルトラハッピーエンディングに収束するのではなく、その先に繋がる「絶望へのカウントダウン~kazoku no owari~」になることは間違いないので絶対にやめたほうがいい。ちなみに僕はワンチャンなんて狙っていない。狙っていたら彼女の家に行っていたはずだから。狙ってなくても普通は行ってしまうのが男というものだけど、行かなかった。何故なら僕は紳士だから。証明終わり。紳士は辛いよ。

 

さて、飲み会の話に戻そう。

彼女の女友達は痩せた綺麗な人だった。顎のラインが細くシュッとしていて、その輪郭を永遠に見ていたいと思った。こんな楽しい飲み会があっていいだろうか、いや、いい。ブログの話なんてやめよう。絶対にするものか。あんなことやこんなことを聞く会にしよう。しかし僕の目論見は無様に散り、出会って軽く挨拶をした後一杯ほど飲んだところですぐにブログの話になった。

 

僕ははてなブログについてまず説明しようと思っていたけれど、なんと彼女はもう既にドメインを取得してワードプレスでブログを開設していた。なんと気が早い。

あれか?ベッドにたどり着く前に我慢できず始めちゃうタイプ?いやー、うん、嫌いじゃない。それでそれで?そのあとのプレイは?と強引に話を逸らそうとする僕の目論見は矢継ぎ早にくる質問でまたもや破り散った。

 

まだブログを立ち上げただけで、そもそも方向性とか何をどのようにやっていけばいいか迷っているということだった。でも聞いてみると、彼女はベトナムの会社に転職するということもあり英語の勉強を頑張っていて、そのTOEICの勉強法だったり、或いは現地の生活を日記のように綴ったりといったことが書きたいらしい。とても良いと思う。大変素敵だと思う。少なくとも僕のブログよりかは格段に良い。

 

僕は言った。

「好きに書いたらいいと思う。僕も基本的には日記のようなものばかり書いているよ」

 

彼女は続けて質問してくる。

「ブログを書いていることは誰かに話してますか?」

 

いや、そこまでは話していないけど、何人か友人に話しているし、もしかしたら広まっている可能性はあるね。でも家族にも書いていることは言ってないよ。もはやそれをネタにして書いてるとこもあるね。と正直に答える。

 

「ツイッターとかもしていますか?」

 

してるよ。最初は誰にも読まれなくてこの世から消えたくなるから、ツイッターでブログ書いてる人をフォローしたりすると勉強にもなるし自分のブログも読んでもらえるかもしれないから、絶対にした方がいいよ。

 

「ベトナムに行って、そういう体験記のようなものを書くのは良いと思いますか?」

 

勿論珍しいと思うし貴重だと思うと答えた。そして僕の好きなブロガーさんで、アフリカのジンバブエという国に行っていた人のことを話した。僕がはてなブログを始めて最初に読者登録した人で、日本とは全然違う価値観や、ここでは見ることのできない絶景を紹介してくれていて、とても好きなブログだと。

 

www.saoriooka.com

 

(ツイッターもされています)

 

さおりさんは僕がブログとツイッターを始めて間もない頃、まだフォロワーが5人くらいだった頃にフォローを返してくれた女神様。さおりさんに対しては感謝が止まらない。

 

するとここで、ブログの話になっておとなしくしていた佐々木希が言った。

「あ、私その人知ってますー。青年海外協力隊していた、なんとかさおりちゃんですよね??」

 

ん?

 

「直接知っているわけではないんですけど、私ツイッターしてて、友達がいいねしてタイムラインに上がってくるんですよー。私の友達とそのさおりちゃんが大学の友人みたいで!ジンバブエの景色素敵だなーって思いました!私もフォローしようと思ってました!」

 

・・・

 

・・・

 

What?

 

僕もさおりさんにフォローしてもらっている。なんなら時々いいねをもらう。

 

事態の危うさを瞬時に理解した。

ツイッターの世界でも佐々木希はすぐそばにいたのだ。

彼女のタイムラインに僕が現れる可能性は高い。

 

僕の脳は一瞬フリーズした後、猛烈なアドレナリンを放出しながら現実に戻ってきた。

僕のブログはこれまで自分の身の回りの日常の話を中心に書いてきた。ハンドルネームでやっているとはいえ、見る人が見れば完全に僕だということがわかる。先ほどもブログで書いたネタをいくつか話した。いやいや、ちょっと待て。ちょっと待て。ブログもツイッターも僕のユートピアなのだから。彼女にばれたら困る。

 

さすがにあの記事を彼女に見つけられてしまったら、普段リアルではすごくクールぶっている僕のメンツがなくなる。彼女の口が軽ければ、あろうことか会社中に広まるリスクすらある。ユートピアだと思っていた僕のブログは僕の現実を容易に壊しうる「死の人生破壊ウイルス」と化す。

 

そんなことはあってはならない。絶対にあってはならない。

 

落ち着け。いったん落ち着け。深呼吸だ。まだ大丈夫。まだ全然大丈夫。そう、大丈夫だ。これまでどんな苦難も一人で生き抜いてきた。過酷な試練も耐え抜いてきた。僕ならいける。この場だっていとも簡単に怪しまれずに抜けられる。そう、自分を信じろ。

  

僕は一呼吸つき、極めて冷静に言った。

「さ、さ、さおりさんを知っているの??へ、へぇぇぇ、ぼ、ぼぼ僕は知らないなぁ。そういえばそういう人もいたような気もするけど、ぼ、僕はあんまりブログなんて知らないんだぁ、じ、実は」

 

それから先のことは酔っていたせいかあまり覚えていない。

だが何を聞かれてもすべての言葉に「とりあえずツイッターはやめた方がいい」「あれにのめり込むと日常狂うから今すぐやめよう」を枕詞にして話していたと思う。

 

きっと大丈夫だ。ユートピアは不滅だ。

冷静かつ華麗な演技と受け答えは完璧だったはず。

だが念のため、彼女から知らぬ間にフォローされていないかどうか、最大の警戒を怠らないようにしておく。慢心は死を招くのだ。肝に銘じておこう。

 

 ようやく記事にできました。