さいちゃん、銀行辞めたってよ

元銀行員。転職 音楽 読書 日記 etc.

MENU

【ラリルレ論】野田洋次郎(RADWIMPS)氏のエッセイは良くも悪くもファンは読んでいた方がいい

RADWIMPSを18歳くらいの頃に知ってから10年以上経つけれど、多くのファンがそうであるように、僕も野田洋次郎さんの才能に魅入られた一人です。

 

その表現力には脱帽せざるを得ません。野田さんの凄いところは、表現するのが難しい感情を上手にすくって綺麗に言葉にできるところ。特に恋愛の曲に多いですね。自分自身の実体験をそのまま歌詞にしているので、多くの共感を呼ぶのでしょう。

 

RADについてはこれまでライブレポートだったりおすすめの曲だったりを紹介してきたのですが、恥ずかしながら野田洋次郎さんの初エッセイをまだ読んでいなかったのです。なんかまとまった時間がいるなぁなんて変な言い訳をしていた気がする。 

 

 

というわけで、満を持して買ってきました。個人的にファンであれば借りたりするんじゃなくてちゃんと買おうというのがポリシーです(CDもDVDも全部買ってる)。

 

買った時のツイート

 

で、読み始めてみたら、やっぱり凄かった。人と違う感性をひしひしと感じました。なんか思考が違うんですよね、なぜそんなことを考えられるのだろうといつも思ってしまいます。

 

 

こんなことをツイートしながら、ようやく読み終えることができました。2週間かけてゆっくり。基本的にこのエッセイ、野田さんの日記が大部分なんですよ。2014年2月から7月までの半年間に及ぶ記録。その間ライブツアー「RADWIMPS GRAND PRIX2014 実況生中継」があっていて、ライブ前の心境だったりライブ後の感想だったりも綴られています。

 

今回は僕が特に印象に残ったところなどを紹介していきます(※軽くネタバレを含むのでご注意ください)。

 

アメリカで過ごした幼少期のこと

 

父親の転勤で幼少期にアメリカ(テネシーとロス) に住んでいた頃のことが綴られています。野田さんはロスでいじめのようなことを受けたこともあるとのこと(しかも同じ日本人から)。一部引用します。

 

転校間もない頃、まだ友達もできずに外でお弁当を食べようと校庭の椅子に一人で座った。すると日本人3人組くらいがやってきて話しかけてきた。日本語だし、最初はふつうに会話しようとしたつもりがことごとく話が噛み合わない。

 

「なに、この話面白くない?」、「弁当食べればいいじゃん。はやく、ほら」そんな声をかけられ段々何も言えなくなっていった。どんどん自分の存在が小さくなっていくのを感じた。いっそ、消滅したいくらいだ。まったくの宇宙人の気分。

 

この前後に、 アメリカという土地で日本人が日本人同士で絡み合う特有の文化が紹介されています。野田さんは日本人よりもアメリカ人のほうが友達が多かったみたいですね。

 

お兄さんのこと

 

このエッセイでは非常にお兄さんとの思い出も語られています。

 

兄は今現在僕が世界でもっとも尊敬する人。これは大げさじゃなく、なんの誇張もなく。一番間近で俺は兄を見てきて、ただただそう思う。

 

野田さんの2つ歳上のお兄さん。弟にこう思われるなんて素敵ですね。非常に良い思い出がたくさん語られています。

 

歪な家族関係

 

野田さんのお父さんが圧倒的なまでの恐怖政治を家庭で築きあげていて、それについて深く綴られています。

 

うちは厳格な家だった。言葉を覚えた時くらいからずっと両親には敬語で話す。「です、ます、わかりました、ありがとうございます」。これが基本だった。周りの家族を見て心底羨ましかった。

 

家に帰ると家族全員で「おかえりなさい」と玄関にお出迎え。父が家にいない時間は安息で、帰ってくると緊張していた。なにしろ、僕が世界で一番怖い人が父親だったのだ。小さな小さな世界ではあったけど、それでも僕の生きるすべてだった。

 

このような幼少期を過ごして、今どのような関係になっているかや、お父さんの仕事のことや非常に学歴の高い家系であったことなども綴られていてとても興味深いです。

 

アーティストや芸能関係の繋がり

 

BUMP OF CHITKENやYUI、ONE OK ROCKなどの仲の良いバンドや、大竹しのぶさんや宮沢りえさんなど芸能関係の人たちの話も度々出てきます。普段語られないプライベートなども垣間見えて面白いです。

 

智史さんのこと

 

RADWIMPS.jp - RADWIMPSからの大事なお知らせ

 

2015年9月、ドラムの山口智史さんが無期限の休養に入ることが発表されました。突然のことに、ファンはかなり驚いたかと思います。

 

その智史さんがツアー中調子が悪く、悩み苦しんでいたことも日記に綴られています。

 

昨日の夜、苦しんでる旨のメールを智史からもらった。メンバー全員に。とても長い文だった。今までの苦しみと、それの反省と、努力と、その他様々な感情が書かれていた。

俺に出来ることは、悲しいくらい見つからなかった。助言が欲しければどんな言葉でも探すし、練習に付き合ってほしければ何時間でも付き合うし、みじめな感情を怒ってほしければ怒る。

でも、今は何もできない。きっとこういう時、桑と武田のほうがずっと頼りになるだろう。そんな気がなんとなくした。

 

休止が発表されてからもう3年が経つんですね。現在の容態はどうなのでしょう。智史さんの笑顔がいつかまたライブで見れることを願っています。

 

最後に

 

さて、一部本を引用しながら紹介しましたが、あまりネタバレはしないようにと肝心な野田さんの考えなどは極力ここには書いていません。

二週間くらいかけて読んだのですが、ほとんどが日記なので当時の時事ネタも多く出てきます。また、けっこう学生の頃のやんちゃの話なんかも出てきますので、マイナスの意味で衝撃を受けることもあります。

 

しかしそれら全部を含め、私はとても良いエッセイだと思いました。野田洋次郎さんという一人の天才の、繊細な部分やその内側を覗けたような、そんな気持ちになりました。ファンの方もそうでない方も、是非手にとって欲しい一冊です。

 

ラリルレ論

ラリルレ論

 

 

(fin)

 

www.saichanblog.com

 

www.saichanblog.com